山形県東根市に新しくできる小学校の名前は「市立さくらんぼ小学校」だった。サクランボ生産日本一からの命名だ。ところが、ネットで検索すると出てくるのは「私立さくらんぼ小学校」。これがアダルトサイトだった。
「変えて」「いや、変える必要ない」
校名は東根市民の公募で決まった。サクランボは市の象徴で、山形新幹線の駅も「さくらんぼ東根」、マラソン大会も「果樹王国ひがしねさくらんぼマラソン」だ。アダルトサイトの存在を知ったあとも、市は変更する必要はないと思っていた。しかし、数は少なかったが、サイトの愛好者とみられるメールが市に届くようになった。内容は「楽しみを奪わないで」「邪魔をしないで。名前を変えるのはそっちだ」といったものだ。
この8日(2010年9月)に読売新聞 がこれを報じたところ、サイトの書き込みが600件を超え、市民からは「名前変えて」「変える必要ない」と賛否の意見が寄せられた。愛好者のメールには過激なものもあったらしい。
市は9日とうとう校名を変更することを決めた。土田正剛市長は会見で「子どもに害がおよぶのを避けたい。ネット社会は怖いなと感じました」と語り、公募の他の名前から選ぶことになった。
小木逸平アナ「サイトを見ましたが、『楽しみを奪わないで』というほどのものですかねえ。子を持つ親としては、サイトを野放しにする方が問題なんじゃないかと思いました」
「さくらんぼ小学校」は果物の名前がついた全国でたったひとつの小学校なるはずだった。アダルトサイトの運営者も名称変更を検討するといっているというのに、土田市長は「名前が変わっても、サイトの利用者が小学校へ来ないともかぎらない」という。
まだ、賛否の声が続きそうな気がする。
文
ヤンヤン