1、2審で有罪判決を受けた鈴木宗男衆院議員が上告していたが、最高裁は7日付(2010年9月)でこれを退ける決定を行った。「政治とカネ」が一つの争点になっている民主党代表選挙終盤のこの時期に、最高裁がなぜ決定をという疑問もわく。
あくまで無罪を主張する鈴木はこの決定を不服とし最高裁に異議申し立てを行うという。では、鈴木は今後どうなるのか、番組が取り上げた。
「異議申し立て」審査1~数週間
鈴木は北海道の開発工事を巡る口利きをした見返りに、8年前の2002年に2つの企業から合わせて1100万円の現金を受け取ったとして、受託収賄、斡旋収賄など4つの罪に問われた。1、2審とも懲役2年、追徴金1100万円の実刑判決を受け、最高裁に上告していた。
この間、鈴木は胃がんの発見やら参院選落選の辛酸をなめたが、その後『新党大地』を結成して衆議院議員に当選、8月には議員在籍25年の表彰を受けた。
最高裁への異議申し立て期限は今月13日までで、最高裁は申し立てを受けて1~数週間かけて再度審査する。ただ、決定が覆る可能性はほとんどなく、棄却される見通しという。
コメンテーターの本村健太郎(弁護士)も「有罪判決を先延ばしする意味しかない」と切り捨てた。
棄却されれば、その時点で懲役2年、追徴金1100万円の刑が確定され、国会議員は失職。今月末から10月にかけて東京拘置所を経て刑務所に収監される。
ただし、本村によると、刑期は「すでに勾留されていた日数のうち、220日を刑期から差し引くとされていること、仮釈放の可能性もあり出所は早いかも…」という。
しかし、出所しても5年間は選挙に立候補はできない。