9月5日に京都・京田辺市で出た39.9度にはビックリしたが、この観測史上9月最高気温の記録に疑問符がついている。
おととい撮影された京田辺市の無人気温観測装置は、「猛暑の影響なのかツル状の草がぐるぐる絡みつき、温度計がどこにあるのかさえわかりにくい」(ナレーション)状態。見るからに暑苦しそうだ。
気象学者は「葉っぱなどの障害物があると風が弱まり、温度センサーが高めの温度を観測する。ツタが絡まっていなければ0.5度くらい低かったかもしれない」と話す。
気象台が気づかず放置
京都地方気象台は1年1回保守点検をしており、去年11月に見た時はツル状の植物は生えていなかったという。同気象台は「気づかず放置していたことは深く反省している」としながらも、「空気の流入を確認し、温度計も問題なく作動していると確認した」と弁明する。いまのところ「最高」は維持する考えのようだ。
しかし、気象庁は「環境は適切でない」と見て、観測データの精査を始めた。信用性に欠けるとなると、観測結果を無効とする「欠測」や精度に難のある「疑問つき」の扱いにする可能性があるという。
コメンテーターの片山善博(慶應義塾大学教授、元鳥取県知事)は「たるんでいる。きのう今日の話ではない。きちっと計測するのは使命だ」と叱る。
内野雅一(週刊エコノミスト編集長)は「植物の方をほめましょう。元気に伸びた、と」と笑いに紛らせた。
文
アレマ