北朝鮮「後継者問題」大詰め 3男ジョンウン「党代表者会」でデビューへ

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政治局常務委員か書記で登場

   北朝鮮の動向をウオッチしている慶応義塾大の磯崎惇仁専任講師は次のように見ている。

「大方の見方は、(ジョンウンは)最低でも党中央委員に選ばれ、初めて公式メディアに名前が登場するのではないかというものです。
もしかすると、30年前に金総書記がデビューした時のように、政治局常務委員や書記になるかもしれません」

   ただ、それには越えなければならない壁もある。一つは疲弊した経済の打開。もう一つは後ろ盾の中国に後継問題を理解してもらうこと。中国は30年前、後継者に金総書記が決まった時、不快感を持ったという。当時、人民日報に「世襲は共産主義の理念に反する」という社説が掲載されたぐらいだ。

   今回の金総書記の中国訪問は、金日成ゆかりの地を訪ね、「血筋」の重要さ、正当性を国内向けにアピールする一方、中国からの「認知」を得る狙いだったという。

   金総書記は中国の胡錦濤国家主席に、「両国の友好関係を代を継いで強化発展させる」と述べるなど、「代を継いで」を連発して後継者問題に理解を求めたという。これに対し、胡主席は表向き「党代表者会の成功を祈る」とだけ語ったと伝えられている。

   キャスターの国谷裕子は「スイスに留学した経験のある3男が後継者かどうかまだ分かりませんが、次の後継者の時代に、北朝鮮が開かれて、まわりの国と協調する国になって欲しいですね」とコメントした。

   拉致問題を抱える日本としてはそう願いたいところだが、現実はそう甘くはないようだ。礒崎専任講師は「私もそれを希望しますが、父親を否定することはできないでしょう」と言い切った。

モンブラン

NHKクローズアップ現代(2010年9月1日放送「北朝鮮 後継者は登場するのか」)
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