野田聖子「毎日自分でお尻に注射打つの」高齢体外受精語った

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   自民党の野田聖子衆院議員(49)が、第三者の卵子提供による体外授精で妊娠、来年2月にも母になる。50歳の初産。その心境をテレビカメラの前で初めて語った。聞き手は東ちづる。骨髄バンクの活動を通して10年来の友人で、同い年でもある。8月30日、浜名湖畔のホテルでの収録で、野田の母、弘子さんも同席した。

   野田は先週の週刊誌で、提供卵子と夫の精子との受精卵による妊娠を明らかにしていた。そのなかで、「卵管閉塞」により自然妊娠ができないこと、不妊治療、流産の体験などを語り、「それでも私は産みたい」と語っていた。

こういう選択しかなかった

   東が「6月に会ったとき、 飲まないからオヤッと思った。風邪ひいてても飲むあなたが」と切り出し、話は始まった。

   野田「こういう選択肢しかなかった。家族を持ちたかった」

   しかし、不妊治療は「朝昼晩薬を飲まないといけないし、毎日、自分で注射も打たないといけない」

   東「自分で打つの」

   野田「筋肉注射だから腕でもいいんだけど、痛いのよ。お尻に打つの。女性ホルモンを夜9時から9時半の間に。他にも週に2回、別のホルモンを打つ。私のような仕事だと、飛行機の中だったり、宴席でちょっと失礼ということになる。私たち50代と20代の女性と違うのは女性ホルモンなんだって。だから補わないといけない」

   東「私は精神的に無理だな。それに、やったからといっていい結果が出るかどうかわからない」

   体外受精は計14回。一時は養子をもらうことも考えたというが、これもかなわず、今回にいたったという。

   東「なんでアメリカなの」

   野田「日本では法律ができてない。卵子提供以前の、体外受精ですら法律がない。強引にやればできたけど、それだと問題提起にならない。どうして日本でやらなかったのかを知ってもらいたかった」

   今回も1回失敗した。

「落ち込んだけど、夫から『子どもが待ってるから』と背中をたたかれて…。天から与えられた子どもを育てようという心境」

大臣やるより子供産む方が大変

   東「子どもにはどう伝えるの」

   野田「常に伝えたい。お腹の大きい写真も撮っておいて、望まれて産まれてきた子どもなんだよと言い続けたい」

   母・弘子さんは「科学で産むんでしょ」と複雑だ。

「お腹が大きくなったのは 嬉しいけど、自然の結合じゃないから、痛々しくて、もうあきらめたらいいのにと思ったこともありました。でも、一生懸命だから何も言えなくなる」

   野田「そういうこと全然言わない。『何やってんの』と冷たかった」

   東「うちの母も、もしちずるがそうなったらと一生懸命考えてた。お腹が大きくなってきたら、うれしいんだろうなぁって」

   2003年の調査では、日本で不妊治療を受けている人は46万6900人。 しかし、国内では体外受精はできない。

   神足裕司(コラムニスト)「大臣までやった人が、1人の子どもを産む方が大変だとは」

   鳥越俊太郎(ジャーナリスト)「人生1回きりだから、気持ちは尊重したい。日本ではまだ生命の領域に入ってはいけないというような考えがある。チャレンジしてもいいんじゃないか」

   いいインタビューだった。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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