10年間毎日のようにフトンを叩く嫌がらせをしてきた主婦に、大阪地裁が100万円の賠償を命ずる判決を出した。
「耐えられる限界を超えている」というのが判決の理由。番組では、ささいなきっかけで理性をなくした女の執拗な嫌がらせを追った。
訴えを起こした男性が、問題の主婦の家の隣りに引っ越してきたのは10年前。すぐに主婦のフトン叩きが始まり、注意すると一層ひどくなったという。
主婦はベランダと男性の家に面した窓にフトンを干し、朝7時から夜8時まで1日平均7回~8回、多い時には10数回叩き、雨の日も続けたというから驚く。
騒音の程度を男性が市役所から騒音計を借りて測ったところ、70~90デシベルあったという。70デシベルは風船を耳元で破裂させたときの音量、90デシベルは電車が通過する高架下と同じ程度だ。
男性は耐えきれず、05年4月に大阪地裁に一定限度を超えるフトン叩きについて、差し止めの仮処分命令を求める申し立てを行った。その結果、1日3回以上、1回10分以上行わないという和解が成立した。
ところが、その翌日から和解内容を無視したフトン叩きが再開される。怒った男性が186万円の損害賠償を求めて提訴していた。
「家をのぞかれたからやった」
いったい、なにがきっかけで主婦の執拗な嫌がらせが始まったのか。主婦は「お前が家を覗いたからだ。自分の家で何をしようと勝手だろう」と主張しているという。
主婦の夫は「普通に叩いていたのに、相手がいろいろ文句を言ってきて、折り合いがつかなくなった」と話しているという。
しかし、男性は「思い当たるきっかけはなく、以前住んでいた住人も被害にあっていた」と言い、話が噛み合わない。
テリー伊藤は「提訴されてからは1年以上叩かなくなったようですが、100万円出すかどうか。そう簡単には出さないのでは」とトラブル終息に疑問を持つ。
取材したリポーターの阿部祐二によると、「主婦は判決に納得できないようで、弁護士と相談して控訴するかどうか決めると言っている」という。
理由がいま一つ分からないが、女の怒りのエネルギーがすごいことだけは分かった。