スウェーデン「国民負担70%でも医療費、大学、給食費みんなタダ」

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   3週連続で「貯蓄税」を提唱した玉川徹ディレクター。「お年寄りから猛反発をいただきました」といいながらも、いっこうにめげない。「老後が不安だから貯めている。もし、不安がなくなったら」と、不安のないスウェーデンに話をふった。

   玉川は1年半前に現地を取材していた。その結果を再編集して、税金とは何か、さらには焦点の増税論議を考えようというわけだ。

「税金はもうひとつの国民の財布」

   いま日本の国民が不安を感じているのは、年金、医療、介護、失業……。スウェーデンはこれに社会全体で対処するから不安が少ない。医療費は歯科も含めて18歳までは無料だ。教育費も大学まで無料。給食費もいらない。

   そのかわり税金は高い。全体の負担は保健なども含めて70%。消費税でも生活用品は25%、食料品は12%、新聞などは6%と差があるが、生活満足度は高い。ストックホルム在住の日本人女性は、「みな納得している。戻ってくるから」という。

   玉川は「税金はもうひとつの財布」だという。税金は政府にあずけた金で、それで何が買えるのかというと安心。年金、医療、介護、失業、教育などすべてで間違いなく還元されてくる。元財務相のペール・ヌーデル議員も「国民は進んで税を払う事を受け入れている」と言う。

   それを可能にしているのが、政府に対する信頼だ。議員の給与は約840万円(日本は約2100万円)。「一般の国民と違う生活をしていたら、選んでくれないでしょう」とヌーデル議員はいう。公用車もなし。国会の敷地内にある宿舎は、約20平方メートルの質素なもので、定数349人に対して50部屋しかない。

   公用で使った費用は全て領収書つきで保管され、国民のだれでチェックすることができる。玉川が「日本では経費を公開しなくていい」というと、「すごい考えですね。スウェーデンでは隠すのは不可能です」

   小木逸平アナ「考え方がわかりやすい」

   森永卓郎(経済アナリスト)「日本はこれの逆をやってきた。老人医療は昔は無料だった。大学だって、私が入った76年には国立大学の授業料は3万6000円だった。いま60万円近いでしょ」

   赤江珠緒キャスター「透明性があるから信頼性がある」

   玉川「銀行だって財務内容隠したら信用できませんよね」

   コメンテーターの鳥越俊太郎「日本じゃだれも政治家や官僚を信用してない」

   森永によると、最高25%の消費税が税収全体に占める割合は、日本と変わらない。「つまり、所得税も企業負担ももの凄く高い。これと一緒でないと無理」という。これは大変だ。やろうと思ったら、政府が2つ3つ吹っ飛ぶ。

   しつこい玉川はまだ第2弾をやるんだそうだが、明日(19日)は長妻厚労相に聞くという。

文   ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト
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