取り締まる法律なし
神戸のマンションの住人が「被害届けを出すべきか」と聞くと、酒井さんは「出してもまったく何もしてくれません。これが問題」と言う。電波を聞いても罪にはならないからだ。罪になるのは、部屋への侵入か、電波が強すぎた場合の電波法違反だけ。住人は「なぜ盗聴器の存在そのものが罪にならないのか」と不満そうである。しかし、盗聴器は年間40万個が売れている。
スタジオで酒井さんは「製造販売が野放しだとしても、機器を設置する行為自体を取り締まれないものか」と言う。「包丁だって本来料理のためですが、使い方で人も刺せるでしょ」
落合恵子(作家)が「盗聴器と発見器を同じ店で売ってるんでしょう?」とポイントをつく。鳥越俊太郎(ジャーナリスト)も「堂々と売っているのは、どう考えてもおかしいよ。ワイヤレスマイクと原理は一緒というけど、マイクはマイクの格好をしてる」
赤江珠緒キャスターは「取り締まれますよ。プライバシーに関して甘いですね」と威勢良く断言した。そうそう、踏ん切る人が必要なんだ、この手のことは。
文
ヤンヤン| 似顔絵 池田マコト