東京・足立区で111歳といわれていた男性が、すでに30年以上前に死亡していたという話。90年前に実家のお寺を飛び出したままだという。家族や金銭関係も腑に落ちない。江戸川乱歩というより横溝正史の方かも。
この男性は加藤宗現さん、生きていれば111歳で、足立区では都内最高齢者としてきた。しかし、区が確認に動いたところ、自宅で死亡していることが明らかに。部屋には1978年の新聞があったことから、死んだのはそのころではないかという。
奇妙なのは家族で、妻は2004年101歳で亡くなっているが、娘(81)とその夫(83)、孫娘(53)と孫息子(49)が32年間、遺体と同じ家の中に住んでいたわけだ。しかし、区が6月に確認した時、家族は「岐阜のお寺に行っている」と答えていた。
家族の話では、宗現さんは「即身成仏」だと部屋に閉じこもったままになったというが、死んでいるのを確認したのが2年前だとか、つい最近だとか、わけがわからない。
また、妻は元教員だったため、死後、遺族年金が宗現さんに支払われており、家族に年金詐取の疑いも出ている。これまでの総額950万円のうち610万円が引き出されているが、孫娘は「返すつもりで使ってない。別のところに移してある」と言っているという。これもよくわからない。
警察は死因にも注目
宗現さんの実家は岐阜のお寺だというので、所太郎レポーターが訪ねた。寺の話では、宗現さんは20代で実家と縁を切って出て行き、以後音信不通。数年前、孫という男性が訪ねてきたことがあり、「(祖父は)母が見てます」と言っていたという。
足立区から問い合わせがあったが、寺側は思い至らず、死亡報道で「あれっ」と思ったとか。ただ、寺は浄土真宗なので「即身成仏」はないと首を傾げている。
赤江珠緒キャスターが「岐阜の親族の方も驚いたでしょうね」
所「警察は宗現さんの死因と年金の金の動きに注目しています」
赤江「年金の手続きをしたのは家族ですよね」
吉永みち子(作家)「これも最高齢だから確認が必要だというのでわかった。もしそうでなければ、わからないですよね。80代の人には年金も大きいですから」
鳥越俊太郎(ジャーナリスト)「役所の方がどうするかが問題。高齢化でこれからは100歳なんてざらになる。100歳になったらチェックするとかしないと……」
ん? 赤川次郎の世界か?