天下り偽装、大新聞批判、高齢セックス…やっぱり独自ネタが面白い

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ピンク映画バリアフリー化でジイさん元気

   「週刊現代」が始め、多くの週刊誌が真似を始めた高齢者のセックス特集だが、今週は新潮が面白い。「還暦は洟たれ小僧という ピンク映画『バリアフリー』がやってくる!」。サブに「『喜寿卒寿米寿』を大挙動員で朝から満員御礼」とある。

   世界初と謳うピンク映画「エロティック・バリアフリー・ムービー(エロバリ)」が登場したというのだ。何が初かというと、出演した女優たちが副音声で、「あたかももう一人の女性が覗き見しているかのように、『あっ、ここでインサート』とか、『腰を動かします!』などと場面を解説するのです」(宣伝担当者)

   この副音声、本来は視覚障害者のためのものだが、ターゲットは高齢者だというのだ。03年に開館した東中野ポレポレ座は、車椅子で入場できるバリアフリーが売り物だが、ここでは、ピンク映画を午前10時からのモーニングショーで上映している。

   60歳以上は1000円で、家族には散歩だといって出てこられるからと、評判がすこぶるいいのだそうだ。

   AVも熟年というジャンルがあり、12年前は3%ほどだったのに、今は20%近いシェアになり、50歳から70歳の熟女女優を使っていると、制作会社ルビーの門脇龍一社長が語っている。

   1冊1万円の熟女写真集を刊行している富士出版によると、購入者は、50~60代、70代、40代、80代の順に多いそうだ。新潮は「本当に社会がそれ(人間は生涯、性に関心を持つ=筆者注)を認めたとき、バリアフリーのピンク映画は、最大の景気浮揚効果を発揮するに違いない」と結ぶ。昔は「40になったら週刊新潮」が売りだったが、これからは「70超えたら週刊新潮」とでもしますか。

元木昌彦プロフィール
1945年11月24日生まれ/1990年11月「FRIDAY」編集長/1992年11月から97年まで「週刊現代」編集長/1999年インターネット・マガジン「Web現代」創刊編集長/2007年2月から2008年6月まで市民参加型メディア「オーマイニュース日本版」(現オーマイライフ)で、編集長、代表取締役社長を務める
現在(2008年10月)、「元木オフィス」を主宰して「編集者の学校」を各地で開催。編集プロデュース。

【著書】
編著「編集者の学校」(講談社)/「週刊誌編集長」(展望社)/「孤独死ゼロの町づくり」(ダイヤモンド社)/「裁判傍聴マガジン」(イーストプレス)/「競馬必勝放浪記」(祥伝社新書)ほか

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