鉄鉱石の価格決定権失った日本鉄鋼業界の生き残り

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カギは「東アジア共同体」

   こうした危機感から、日本の鉄鋼メーカーや商社など7社が連合して3000億円を投資、ブラジルで鉄鉱石を開発しているナミザ社の株式を40%取得した。3年後には日本が使う鉄鉱石の10%を賄える見通しだ。

   ただ、それで十分かというと、根津議長は「十分とは言えない」と次のように提言する。

「世界全体の供給力が不足しているので、まったく新しい鉱山の開発を考えないとダメでしょうね。石炭の共同体からスタートした欧州連合のように、豪州、インドなど供給力がある国を入れて、『東アジア共同体』という協力のなかで開発を考えていく必要があると思います」

   「鉄は国家なり」と昔から言われているように、今も鉄は国家戦略物資そのもの。官民挙げての取り組みが求められている。

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