「田口八重子さん平壌で暮らしている」新証言の信憑性

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   来日中の大韓航空機爆破事件実行犯の金賢姫元工作員が21日夜、北朝鮮に拉致された横田めぐみさんの両親と初めて面会した。

   22日朝、記者会見した両親によると、夕食を交えての面会は3時間半に及んだが、「特別に新しい話はなかった」(横田滋さん)という。

   ただ、金元工作員が妊娠しているめぐみさんの姿を見たとか、複数回見たとか報じられているのは誤りで、会ったのは1度だけだった。

   それでも「一番聞きたかったことはご存じなかったので残念でしたが、『絶対に生きていますよ』と言われ、勇気をいただきました」(横田早紀江さん)という。

韓国人男性とアパート住まい

   一方、金元工作員の日本語教師で「絶対生きていますよ」と家族に断言した拉致被害者、田口八重子さんの消息を伝える証言が21日夜に入ってきた。

   韓国拉北者家族会の崔成龍代表が、北朝鮮当局者から聞いた話として伝えたもので、「韓国から北朝鮮に拉致された男性とピョンヤン市万景台区域何々洞何々アパートで暮らしている」というのだ。

   また、「北朝鮮は大韓航空機爆破事件を国として認めていないため、金元工作員の日本語教師だった田口さんを日本に帰すことはないだろう」とも伝えている。

   金元工作員の田口さん生存発言とどのようなつながりがあるのかよく分からないが、コリア・レポートの辺真一編集長によると「崔代表のこの発言は軽視できない」と、次のように言う。

「崔代表は韓国人拉致被害者を何人か北朝鮮から脱出させた実績がある。誰も知らなかった時に、横田めぐみさんの夫が韓国人拉致被害者の男性であると発言していて、事実その通りだった。その人がこういう発言をしたということは相当確度の高い話ではないか。金元工作員が『田口八重子さんは絶対に生きている』と断言していることも、どこか接点があるのではないか、重要な発言だと思う」

   これほどの重要な発言が「なぜ今ごろになって」(笠井信輔アナ)という疑問は消えないのだが…。

   これについて、辺編集長は「崔さんが代表を務める家族会は、日本の拉致家族会とは対立関係というか、連携関係にない。日本の拉致問題の運動は一種の政治運動だと批判しており、もっと純粋に被害者を救出、脱出させるべきだとしているからだ」という。

   行き詰っている拉致問題について、日本はボタンの掛け違いをしているのではという疑問もある。金元工作員の来日は風穴をあけることができるのか。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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