松ケ根部屋が大阪場所のときに、長年借りていた大阪・東住吉区のビルの所有者である不動産会社社長が、暴力団山口組と深い関係にあったことが明るみに出た。
野球賭博発覚をキッカケに、大相撲と暴力団との関わりが問題になっているだけに、事態を重く見た相撲協会の特別調査委員会はきのう(21日)、東京・国技館に松ケ根親方(元大関若嶋津)を呼んで事情を聞いた。
その後の会見で親方は、「普通の実業家だと思っていた。(借りていた期間は)部屋を持った最初(1990年)からだ」と答えたが、部屋を借りるにいたった経緯などには、「調査委員会に話したので」と答えなかった。
必ず出てくる地元の顔役
松ケ根親方にビルを貸していた不動産会社社長は1昨年、東京都内のビルの取り引きをめぐって、弁護士法違反で逮捕されており、その際、メディアで山口組との関係が明らかになっていた。これについても親方は「暴力団との認識はなかった」という。
相撲ジャーナリストの山崎正は「地方場所の宿舎(と暴力団の関係)の話は初めて出たが、数え上げればきりがない」と言う。
司会のみのもんた「それだけ昔から……。やはり巡業の関係ですか」
山崎「地方へ行けば、必ず地元の顔役が出てくる。これを断ち切るのは容易ではない」
大相撲とその筋のつながりでは、地方巡業こそが本丸ということなのか。 戦後の歴史を見ても、地方巡業が相撲そのものを支えていた時期もあった。山崎も「地方ではどこかに頼らざるを得ない。まだまだ出てくる可能性がある」という。
ではどうしたらいいのか。山崎は①場所を休んででも、どこまでやっていいのかを力士・親方が話し合うべき②部屋を協会預かりにして、協会が部屋の運営をしていく。そこまでしないと解決できないといった。
みの「(会食するにしても)どこかで線引きをしないといけないでしょう?」
8月20日に独立委員会が意見交換会をすることになっているが、山崎は「遅すぎる。名古屋場所が終わったらすぐにでもしないと」と批判的だ。
みの「親方たちは、自分たちの世界がどうなるかを考えていないんでしょうか」
それを考えなくていいのが大相撲の世界だった。横綱、大関に外国人力士がゾロゾロいる事態も含めて、じっくり考える機会にしたらいい。