民主執行部も「菅さんが好きで支えているわけではない」

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   参院選大敗北で菅政権に立ちはだかる2つのねじれ状態。発足してわずかひと月余りというのに、早くも暗雲が立ち込めてきた。

   参議院で過半数に達せず、衆参で議席数が異なるねじれ状態。自公政権の時のねじれよりもさらに厳しい国会運営が迫られる。07年の参院選で大敗した安倍政権の後を継いだ福田政権は、今回とは逆の立場に立たされ、民主党から政権運営を徹底的に邪魔された。

   ただ、当時の与党は衆議院で3分の2以上の議席を持っていたため、参議院で法案が否決されても衆議院で再可決ができた。ところが、今の民主・国民新の与党は衆院で3分の2に届いていないため、再可決はできない状態になっている。

   もう一つのねじれはは民主党内の対立。参院選の開票が続いている最中、菅首相は続投宣言した。責任論が噴出するのを抑えるためだ。さらに、昨日12日の役員会では内閣改造や党役員人事を凍結する方針を決め、参院選敗北の責任について封印してしまった。

   これに対し、小沢前幹事長のグループからは「執行部の誰かが責任を取るべきだ。続投は許されない」という意見が浮上している。鳩山前首相のグループからも「あの辞任はいったい何だったのか」という批判の声も出始めているという。

「小沢排除」でまとまっているだけ

   政治アナリストの伊藤惇夫はこの2つのねじれについて次のように語った。

「自民党は福田政権の時に、(参院選の結果が)直近の民意ということで民主党に徹底的に邪魔された。今度は意趣返しとなるかどうか。みんなの党や公明党も、民主党との連立に参加することはあり得ない。それをやったら、政治不信をより一層高めることになる。
また、菅政権の執行部を支えている皆さんは、好きで菅さんを支えているわけではない。小沢さんの影響力を排除した形でまとまっている。そこは変わっていない」

   これにキャスターの小倉智昭「好きで支えているのではないとは言い得て妙ですね」

   深澤真紀(コラムニスト)「他に選ぶ人がいないということですね」

   鳩山前首相の「普天間」に続けて、菅首相の唐突な「消費税10%」発言とその後のひどいブレ様に、みなウンザリしていることは間違いない。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
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