NHKの福地茂雄会長は6日、大相撲名古屋場所の中継をしないことを明らかにした。視聴者から中止の意見が多く、相撲協会の改革への具体的な道筋がみえないからだ。会長は改革の進み方いかんでは、秋場所以降の中止もありうることを示唆した。
NHKには6月中旬からこれまでに、1万2600件の意見が寄せられ、その68%が中止すべしというものだったという。NHKのテレビ中継は1953年からで、中止は57年間で初めて。中止の代わりに、午後6時台に20~30分間、幕内の取り組みをダイジェストで放送する。
海外向け相撲中継は、100の国・地域におよんでいるが、これも中止。これで、ハワイ、モンゴル、東欧などの出身力士の地元では、ナマ中継は見られなくなる。また、ダイジェストだと幕内だけになるため、十両力士は画面に写らなくなる。
愛知体育館では完売
大関魁皇の出身地、福岡・直方市では、魁皇の勝ちを花火で知らせてきたのだが、これもどうなるかと気をもんでいる。後援会の花火師がNHKの中継を見て、勝ち星で2発、勝ち越しなら5発をあげて、17年間続いている。
魁皇は1000勝を記録したあとも、勝ち星記録、年齢記録などを更新中で、地元では花火で結果を確認できたのだが、多少のタイムラグができそうだ。
きのう番付表を売り出した愛知県体育館では、用意した1000枚が30分で完売という人気。購入した男性は「テレビなどで『お宝』だというので買いに来た」という。「朝ズバッ!」も司会みのもんたは「お宝だ」「お宝だ」と大笑い。
なかには、何枚も買って、ネットのオークションにかけるのもいるらしく、50円のものが100円程度、最高は2950円というのもあったとか。これらは相撲ファンではなかろう。
相撲ジャーナリストで元毎日新聞記者の中澤潔は「きのう買いにいきましたよ」(笑い)という。「ファンがレッドカードを突きつけたようなもの。サッカーの中継を見たが、臨場感が違う。ダイジェストでは伝わらない」
みのもんた「謹慎て何なんです? 名古屋へは行く。が、宿舎にいて、稽古だけはする?」
中澤「そうです。朝青龍でもあったが、謹慎は痛みを伴わない。言葉だけなんです」
みの「外部の人が入ることについて、相撲がわからない人に入ってもらいたくないという声が内部にあるそうですが」
中澤「わからない方がいい。角界の常識は非常識、非常識が常識なんだから」
前鳥取県知事で慶応大教授の片山善博「お役所と一緒。あれも、世間の常識は役所の非常識」
みのが「魁皇の結果がわかったら、直方市の後援会に知らせてやってください」
中澤「今場所は相手が弱いから」(爆笑)