週刊誌しかできない「相撲・暴力団癒着」にメス
ところで、サッカーWCは、日本の活躍で盛り上がったから、盛り下がりっぱなしの大相撲など、どうでもいいような気もするが、「国技」だそうだからそうもいくまい。野球賭博問題は、長年にわたる暴力団と力士たちとの「密接な関係」が明らかにされなければ、全面解決とはならないのだが、そういう方向へは向いていないようだ。
文春で、大関・琴光喜の師匠の元貴闘力・大嶽親方が、悪いのは自分で、琴光喜は自分の身代わりになってしまったと、「激白3時間」している。
バクチ好きで、現役時代から競馬にも入れ込み、琴光喜を野球賭博に引き込んだのも自分だと悔いているが、遅きに失したようだ。だが、現役時代の闘志溢れる貴闘力を知る者には、以下の言葉がジンとくる。
「二時間稽古して一日終わりというようなサラリーマンのような力士を観たいですか。(中略)土俵の外でも、酒を十升飲んだとか、桁外れな豪快さで驚かれてこそ力士。自分は酒があまり飲めないから、千秋楽が終われば有り金全部をもってギャンブルに行っていたんです」
破天荒な相撲バカ。酒が飲めなかった故の身の破滅とは皮肉だ。だが、彼も、暴力団との付き合いは否定している。本当なのだろうか。相撲興行と暴力団の構造的な癒着関係にメスを入れられるのは、週刊誌しかない。その取材力に期待したい。