ごくごく一部の高速道路を無料化する実験がいよいよはじまった。首都圏的に考えれば、番組が、少ない候補のなかから西湘バイパスと箱根新道(の先)の話題を取り上げたのは宜なるかもだ。
心配な「スルー」と「渋滞激化」
無料化の恩恵を受けそうな箱根では、観光客増を期待しつつも、「諸刃の剣。伊豆へ流れてしまうかも」と警戒しているという。東京・神奈川の人たちに、箱根まで無料で行けるんだったら、いっそ伊豆まで足を伸ばそうと、スルーされる恐れがある。
折悪しくというのか、箱根新道からのアクセスがわりとして利用される有料自動車道「伊豆スカイライン」の料金が昨年、960円から200円へと大幅値下げさた。これが効いて、スカイラインで伊東あたりまで行かれてしまうのでないかというのだ。
その伊東のほうは、諸手を挙げて無料実験大歓迎かと思いきや、こちらも「渋滞が激化してイメージ悪化になるかも」と少々懸念しているそうな。東伊豆の海沿い道路は週末の大混雑ですでに有名。これに、比較的空いてるとされてきたスカイラインまで加わるとなればもはや絶望的だ。
実際、「伊豆スカイライン派」を自称するコメンテイターの田中喜代重弁護士は、「空いてたから良かったけど、混んじゃうとね」とニヤついていた。
文
ボンド柳生