<あらびき団(TBS系火曜夜11時50分~)>東野幸治、藤井隆をメインパーソナリティとした、一芸をもったパフォーマーを紹介するバラエティ番組で、若手芸人だけではなく、舞台俳優や歌手、アイドルなど、さまざまな分野の「芸を持った人々」が紹介される。この番組を通して他の番組にも出演を果たす人もおり、ブレイク前のパフォーマーを知るにはもってこいの番組である。
お笑い番組にはまず登場しない
実は、私は今回の放送(6月15日)がはじめての「あらびき団」である。出演者はこてつ、ブラックリスト、セルライトスパなどの若手芸人、橋倉靖彦という舞台役者、りなんなんなるアイドルなどの面々。知っている人は一人もいないので、はたしてこの番組はどのようなものになるのか、若干の不安を覚えた。
しかし、いざ始まってみるとどの芸も面白い。「結成1年目」や「デビュー1年目」のパフォーマーも多く、本当に「あらびき」な芸ではあるが、枠にはまっていないネタが多い。たとえば、セルライトスパは防犯ブザーの音をかき消す芸を見せようと、いろいろな物をかぶせたりくるんだりするのだが、結局、消せないまま終わってしまう。テレビのお笑い番組ではあまり見ないような芸で、しかも失敗ということもあり、東野の評価は高かった。
りなんなんというアイドルは、やしきたかじんの「やっぱ好きやねん」をアレンジしてダンスとともに歌ったのだが、東野のコメントは「フラスコの中で踊っている感じ」。見ていた人なら誰もが納得できる東野のコメントが秀逸である。
はじめて見たわけだけれど、世の中には面白い人が本当に多くいるのだと実感する。今回の出演者の成長とともに、深夜テレビらしい「あらびき団」でこれからどんな人と出会えるのか楽しみである。
YUKK