底なし沼のような相撲界の賭博汚染について、番組は名古屋場所を開催することなど到底許されないという結論になった。犯罪者を土俵に上げて、それをNHKが連日放送、さらに優勝者には賜杯が贈られるなんていうことは、常識では考えられないというわけだ。
賜杯受けた力士が「クロ」だったら…
まず、暴力団に詳しいジャーナリストの溝口敦氏の「野球賭博」についての解説が流された。溝口氏によると、対戦チームにハンディをうまい具合に付けることで賭け金を分散し、胴元の暴力団はどっちが勝っても自腹が痛まないようになっているとし、賭ける金持ちや遊ぶ金を持った人も、1割の手数料を取られても、勝てば9割戻ってくるというのは博打として率がいいのだという。
名古屋場所は来週28日に番付発表になるが、チケットの払い戻しを求める動きが広まっているという。実際、開催できるかどうかも怪しくなっている。キャスターのテリー伊藤が呆れかえって言う。
「相撲協会は穏便に済ませよう済ませようとしているから、(名古屋場所)やっちゃうわけでしょ。でも、賭博やってた連中は犯罪者ですからね。場所に出して、NHKが全国放送して、受信料取って、懸賞幕も犯罪者の前を通るわけでしょ。これって何なんですか。もし、優勝して賜杯を受けた力士が、実は賭博やってた力士ということもありえるわけで、そんなことになったらどうすんですか」
弁護士の八代英輝は「賭博は単発ならば罰金刑ですが、常習になると懲役3年。今回のケースは常習です」
相撲協会は21日に臨時理事会を開いて賭博問題を協議するが、ここで名古屋場所中止が決まる可能性も高い。
文
赤坂和郎| 似顔絵 池田マコト