大関・琴光喜が野球賭博をやっていたと認めたことで、日本相撲協会の広報部はきのう(15日)再び監督官庁の文部科学省を訪れ、「前日の報告の際は知りませんでしたので」と弁明した。
だが、実は琴光喜は14日に武蔵川理事長に直接、打ち明けていた。理事長はそれをなぜか広報部に知らせなかったわけだ。知らずに文科相を訪れた八角・広報副部長こそいい面の皮。川端文科相もさすがに「ガバナンス(統治)能力がない。再スタートの瀬戸際」と協会への懸念を表明した。
関与の29人いずれ名前が出てくる
今日の新聞各紙によると、琴光喜は暴力団関係者に脅され300万円を払ったという。賭博の被疑者でもあり、恐喝の被害者でもあったわけだ。警視庁はすでに2回にわたって大関から事情聴取していて、2度目は事実を認めたらしい。
佐渡ケ嶽親方はきのう、琴光喜の名古屋場所の出場辞退を届け出たが、この日の理事会では、65人におよぶ賭博関与者の処分は「警察の調べを待ってから」と先送りした。
司会のみのもんた「こら!と、ガツンと言えないのかね。おかしくない? 隠してたどころか、部屋の連中はみんな知ってたというんだから」
野球賭博は他の賭け事と違って、暴力団が関与していることはだれだって知っている。動く金額は、何百万円から時には億になるというから、麻薬や振り込め詐欺に較べても決して小さくはない。
また、角界と暴力団のつながりは、かつて大相撲の地方巡業をテキ屋が仕切っていた時代からのものだ。それがタニマチとダブって、先のたまり席での暴力団幹部の観戦につながっている。
相撲ジャーナリストの杉山邦博「そうした自覚に乏しかった結果だ」
みの「仮定の話ですが、関与していたのは大関1人じゃないんでしょ」
杉山「(野球賭博関与認めた)29人はいずれ名前が出てくるでしょう。(辞退が増えれば)名古屋場所の人数が減ってもしかたない。ファンは泣いてますよ」
内野雅一(「週刊エコノミスト」編集長)「子どもたちが相撲取りになりたくないと思ってしまったら、ますます外国人力士が増える。相撲自体が変なものになってしまう」
そうした自覚がないから、不祥事がとまらないのだろう。これで国技なんていってられるのかねぇ。