きのうの日曜日、菅首相は就任後初めて街頭に立って「強い経済、強い財政、強い社会保障」を訴えた。自民党も「マニフェストの変更」をはげしく攻撃して、これが事実上の参院選のスタート。
いいことずくめはもういらない
「朝ズバッ!」はその街頭演説に集まった有権者50人に聞いた。
民主党のマニフェストを信用して投票するか――。結果は、YESが27人、NOが23人だった。
『YES』
「政権をとって現実が見えてきたから、前回より着実になる」(60代男性)
「信用する。できないことはできない。長い目で見る」(70代男性)
「信用しなければ、投票にいかない」(40代主婦)
『NO』
「財源を考えると、いくらいいことをいってもダメ」(60代男性)
「揺れ動くから信用できない」(30代会社員)
「政党を信用しない。人を見て決める」(30代公務員)
元朝日新聞政治部記者の早野透「有権者の切ない気持ちがよく出てますな。ポイントは財源。バラマキのいいことずくめはもういらない。財源の裏付けがあるかどうか。マニフェスト以外に判断する材料はないんだから」
司会のみのもんた「マニフェストがコロコロ変わったり、実行できないんじゃ情けない」
杉尾秀哉(TBSテレビ報道局解説・専門記者室長)「マニフェストは金科玉条じゃない。要するに、前のマニフェストのどこが悪かったか、真摯に説明してください。そのうえで新しいマニフェストを。さもないと詐欺だといわれてもしかたがない」
みの「減税と同時に消費税アップの議論がある」
杉尾「菅さんは財務相になって、G7やG20に出て考えが変わった。各国が財政赤字を減らそうと努力しているなかで、日本だけ赤字を増やせないと。この変更も説明しないといけない」
早野「消費税論議より先に、社会保障の提案がどうなっているかを見定めないと」
JNNの世論調査では、菅内閣の支持率は68.0%、支持しないが29.5%だった。小沢前幹事長と距離を置いた布陣での閣僚、党役員人事には、「評価する」が81%で、「評価しない」が13%。さらに、「いま投票するとしたら」では、民主党38%、自民党13%と大きく水が開いた。
数字をにらんでいると、いろいろ見えてくるものがある。