民主党内の「鳩山おろし」が加速してきたという。鳩山首相の言動への不信や指導力の欠如など理由は山ほどあろうが、モロに響いたのは社民党の福島党首罷免と連立政権の離脱のようだ。
それでも起死回生はむずかしい
番組は、国会の会期末を再来週に控え、今週中がヤマ場という混迷中の政局を取り上げた。まずは、鳩山首相、小沢幹事長、輿石参院議員会長が昨夕(5月31日)、急きょ集まって行われた会談で何が話し合われたか。
10分足らずで終わり、うつむき加減で部屋から出てきた鳩山首相は記者団を前に、「厳しい局面だけれども国家・国民のために頑張ろう。その打ち合わせです」と語った。
記者が「総理続投について確認されたということか」と突っ込むと、「それは当然であります」と党内に噴出する退陣論を否定したのだが…
政府与党幹部によると、「小沢幹事長、輿石議員会長から『このまま行くと問責決議案をかけられる』と脅され、『社民党が離脱したから(民主党から)2、3人が欠席したら通ってしまう』と、進退の判断を暗に首相に迫った」という話も聞こえてくる。
このあと同党執行部による役員会が開かれ、首相の進退を含めた今後の対応を小沢幹事長に一任することを了承、きょう1日も鳩山・小沢会談が開かれるという。
その1日朝7時半、鳩山首相が記者を前に次のように語った。
「大事なのは国民の暮らしですから。国民の皆さんの暮らしのために何がベストかを考えながら、生活を大きく変えるために出発してきた新政権にふさわしい形で、これからも行動していきたい」
小倉智昭キャスターは「国民のベストのために、総理でいたほうがいいということをおっしゃったの?」と疑問を呈したが、前日の「続投は当然」という強気の構えから一気に弱気に。辞任の腹を固めたかのようにも解釈できる。
問題はポスト鳩山。小倉が「民主党の起死回生の方策は何かありますかね」に、ゲスト出演した政治アナリストの伊藤惇夫が次のように話した。
「ないですよ。あえていえば鳩山さんと小沢さんがセットでお辞めになって、小沢さんに一番遠く距離がある人、たとえば前原さん、岡田さん、仙谷さんが選ばれるとちょっとは変わったかなと評価を受ける。それでも参院選はV字回復して大勝をおさめるのは可能性が低いでしょう」