警視庁に不同意堕胎の疑いで逮捕された金沢大付属病院に勤務している医師・小林辰之助容疑者(36)の逮捕前の開き直りぶりを、番組は冒頭で取り上げた。
子宮収縮剤の入手先
小林容疑者は東京慈恵会医科大付属病院に勤務していた昨年1月、妻がいるのを隠して交際していた女性看護師(30代前半)の自宅で、ビタミン剤と偽って子宮収縮剤の錠剤を渡して飲ませたほか、陣痛を誘発する薬を点滴、流産させた疑いがもたれている。
女性看護師は当時妊娠6週目で、産むつもりだったという。その後、小林容疑者が結婚していることを知り、不審に思って警視庁に相談して被害届を出していた。
専門医によると、子宮収縮剤は錠剤の場合は効き目が弱いが、妊娠6週目の不安定な時期に点滴をするとアッという間に流産するという。女性宅に物的証拠となる錠剤と点滴パックの残りが保管されていたことが逮捕につながった。
小林容疑者は、逮捕される直前に番組のインタビューで次のように答えていた。
「複数(の女性)と付き合っていたことは事実ですよ。流産を狙って、堕胎を狙ってそういう処置をしたことは一切ありません。
逆に聞きたい。点滴を打ったとかいう根拠というのは、どういうことでおっしゃっているのでしょうか。なにか確たることはあるんでしょうか」
また、小林容疑者は女性看護師が妊娠していたことは知っていたが、「私の子供を妊娠していたとは聞いていない」とも話した。
確たる証拠があるなら言ってみろというわけだが、医療過誤で訴えられた医師がよく使う『因果関係がない』という言い方によく似ている。
当時、血液内科に勤務していた小林容疑者がどうやって子宮収縮剤を入手したかがポイントだが、医療問題を追いかけているジャーナリトの鳥越俊太郎も「裁判でもめそうな感じがする」と見る。
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト