ひなの「50になってもおリボンつけます」
スタジオゲストの田中理恵子(東京工業大学世界文明センターフェロー/社会学)は、年齢、ライフステージに合わせた洋服を着るべしといった年齢のしばりが強い日本で、ひなのは「自分の着こなしでそれを批判して見せて多くの女性を勇気づけた」と評価する。
田中はまた、仕事がない、結婚できない不安が高まっているなかで、「かわいい」が女性にとっては共感ツールとしてのことばの意味合いが強く、小集団におけるコミュニケーションを発生させているとして、それが安心への回路となっていると指摘する。
これに対して、国谷が「人生をあきらめてファッションに逃げ込んでいることにならないか」と問うと、田中は「年齢、階層、性別をも超えて、アイデンティティを撹乱(かくらん)することが、新しいものを生み出すファッションの原動力になっている」と強く否定した。
ゲストとのかみ合わないやりとりを聞いていて、今夜(5月13日)のテーマに国谷はあまり乗り気でなかったのでは、という感じがした。それが冒頭の「弱音」発言に現れたような気がする。少なくとも、この人が「大人かわいい」を身につけることはあるまい。
文
アレマ