「執行部の刷新を求めたい。一年生議員であっても、やらなければならない使命と思って代議士会で発言していく」
意気盛んだった民主党の横粂勝仁衆院議員(神奈川11区)。スパモニも注目していた代議士会が11日開かれたが、横粂議員は発言なしで『不発』に終わった。
ライバル小泉進次郞
大上段に振りかぶったものの、未熟を悟ってか、一太刀も浴びせことなく、鞘から抜くこともしなかった経緯を番組が取り上げた。
ことの起こりは、横粂議員が今月5日、自ら書いた「政権交代に託された思いにお答えできないような現状であれば、私は声を上げる」というブログ。
その後、地元・横須賀市での街頭演説でも、「お叱りを覚悟のうえで、戦う政治家でありたい。鳩山・小沢執行部の現状について刷新を求めていきたい」と熱弁をふるった。
ところが、狙い定めた代議士会を『無言』で通した横粂議員は、会終了後に次のように釈明した。
「党人として、政治家として未熟だった。ただ(刷新の必要性は)変わっていない。近いうち、しかるべき時に行動したいと思っています」
さて、ウラにどんな事情があったのか。本人の話では、厳しい意見がメールや電話で1000通ほど寄せられたほか、「直接的な圧力ととれるものはなかったが、諸先輩から様々なアドバイスがあった」という。
スタジオでは、この「諸先輩のアドバイス」を巡ってコメンテーターから意見が噴出した。
ジャーナリストの鳥越俊太郎は「28歳の青年は『党人』という言葉をあまり使わない。自民党でいえば、党人は古参の議員。こういう言葉を使う先輩から、アドバイスと圧力の真ん中ぐらいのことは言われたのだろう」と推測した。
独協大教授の森永卓郎は、「この人はいい人だと思う。残念なのは、政治家はいい人では生き残れないゾということを『悪い人』から言われたのだと思う」
『若手』『いい人』と『古参』『悪い人』など、単純な対立軸で決めつけたがるが、テレ朝コメンテーターの三反園訓の次の見方が妥当なところか…
「『圧力はなかった』は、裏を返せばあったということ。このひとは分かりやすいし、純情だと思う。高速道路の料金で前原vs小沢のバトルを巡り、鳩山さんがブレて支持率をさらに下げた。(刷新は)皆が言いたいんだけど、参院選を前に一致結束するべき時と言われたのだろう」
神奈川11区の選挙区には人気のライバル、小泉進次郎がいる。目立ちたい気持ちも分かるが、血気にはやるより慎重な行動をということか……。