沖縄で「お詫び行脚」をした鳩山首相を尻目に、夏に参院選を控える民主党候補はゴールデンウイーク中も地元を走り回ったようだ。
自民も今のままが戦いやすい
番組は茨城選挙区(改選数2)に注目する。そこでは、小沢幹事長の「競い合えば(得票は)5割増しになる」との考えにそって、民主党が2人を擁立した。現職(60)と新人(31)である。現職の方は県連の全面支援を受け、余裕がありそうだが、アテネ五輪銀メダリストである現役競輪選手の新人は「ひとりで頑張ってくださいと言われている」そうで、孤独な戦いを強いられているらしい。気の毒だ。
小倉智昭が「小沢さんは何で強気なんだろう?」と、説明役の長谷川豊アナに聞く。長谷川は、これまで2人擁立が集票に効果的だったケースがあること、民主党が参院で過半数を得るためには、あえて2人擁立しなければならない事情があることなどを挙げる。しかし、民主党はツートップの「政治とカネ」疑惑、普天間移設問題などを抱えて逆風が強まっている。2人擁立はかなりリスキーだ。
そんな状況下の民主党内でツートップ下ろしの動きはないのか。これについて時事通信の田﨑史郎解説委員長は、反小沢勢力にとっては、参院選で敗れた後の交代が影響力を完全に削げるので好ましいと述べる。長谷川によると、自民党側も参院選までは鳩山-小沢体制でいてもらう方が戦いやすいと見ているという。
福田和也(評論家)は「選挙間際に首脳の顔触れを変える手はある。フレッシュになれば議席が増えることはあるかもしれない」と語るが、民主党に対する失望は「顔」を変えたくらいでは回復できないほど大きいのではあるまいか。