鳩山首相の沖縄訪問はその無神経ぶりで沖縄県民をいらだたせ、いよいよ自身を窮地に追い込んでしまったが、野党はこれで内閣支持率はさらに下落と読んで攻勢を強めている。番組では「鳩山なにやってんだ!」と批判しつつも、野党もどうすべきかを具体的に言うべきだという意見が飛び出した。
政治家として欠落
鳩山が沖縄県民から総スカンを食らい、米軍普天間基地問題が完全に袋小路に迷い込んでしまったことを新聞各紙の記事などで紹介しながら、みんなの党の渡辺喜美代表やたちあがれ日本の与謝野馨・共同代表らが「鳩山さんは東大卒だけど、本当は頭が悪い人」などとからかっていると伝えると、司会のみのもんたが憤然として言い出した。
「私らだっていらだつけど、これは僕の見解ですけど、鳩山さんがああ言ったこう言ったと攻めるのはいいけれど、ご自分たちは『俺だったらこうやるよ』ということを言わない。ミスだけ一生懸命言ってるだけで、政治家として何か一つ欠落している」
たしかに、多くの国民は鳩山の公約違反にあきれかえっているけれども、一方ではこの問題の解決が容易ではないことを十分承知している。第三極を自認する二人の党首には、自公政権時代の日米合意案でも、鳩山の思いつき案でもない、新しい解決策を提案する役目があるはずだ。コメンテーターの三屋裕子が引き取ってこう言った。
「街角の声を聞くと、『誰が総理になっても一緒でしょ』と言われてしまう。(二人には)はっきりと言ってほしい」
与野党とも「日米安保問題の現状をどうするか」という根っこのところを『見ないこと』にしている限り、解決策などあろうはずがない。