大阪万博跡地にパラマウントのテーマパーク誘致

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   番組の中の『独法の闇』シリーズでは、リポーターの玉川徹が事業仕分け3日目(27日)に取り上げられた日本万国博覧会記念機構にスポットを当てたものの、何が問題なのかよくわからないまま終わってしまった。

事業仕分けで決着

   大阪万博跡地の『万博記念公園』を管理するこの機構は、2年半前にすでに廃止が決定されていた。それが今まで存続していたのは、公園の経営権だけでも無償で譲り受けたいとする橋下大阪府知事と、対価を求める財務省が対立していたためだ。たしかに、国民の財産を対価なしで賃貸や譲渡するのはおかしい。

   仕分け人からも同様の意見が出されたが、結局、機構は廃止するものの、国が所有する部分の跡地は大阪府に無償で管理を委託することで決着がついた。大阪府はこの跡地に、映画会社のパラマウントが計画するテーマパークを誘致する考えのようだが、今後は財務省と府が委託のあり方について話し合う。

   これで話は終わったはずだが、玉川が「財務省の体質が見えてきました」などと持って回った言い方をしたため、結論がどこにあるのかわからなくなって、コメンテーターたちは反応のしようがない。やっと経済アナリストの森永卓郎が「委託された大阪府が第三セクターみたいなモノをつくって、また天下りにならない?」と疑問を投げかけたが、話は広がっていかない。

   番組では触れらなかったが、事業仕分けでは他に税金のムダ遣いについても、仕分け人から厳しい評価を受けて廃止になったものがいくつかある。農業・食品産業技術総合機構の『農業者大学校』は、定員割れが続いていて「役割を終えた」と廃止、農業にどんな関係があるか不明の同機構が作った『農村3Dドームシアター』も廃止が『宣告』された。

   国民の知らぬ間に、大学校や研究機関が天下り先として作られているのには呆れる。これ以上ムダを出さないためにも既存の事業の仕分けはきちんとやってもらいたいが、今後は新規事業を立案する段階で仕分け人がチェックするシステムも必要だ。

文   モンブラン| 似顔絵 池田マコト
姉妹サイト