事業仕分け2日目のきのう(26日)は14法人45事業が対象となったが、焦点は都市再生機構(UR・旧住宅公団)の天下りと金の問題だった。蓮舫議員が「217億円がファミリー企業・公益法人(UR出資)の中でやりとりされている。そこに天下り、再就職者が役員、職員ともにいる」と追及。国交相は「問題だと思っている」「まず随意契約を辞めさせること」とひたすら低姿勢だ。
全部がムダ
URは今年度423億円の国費が投じられている巨大組織。全国で1万7000棟、約76万戸の住宅を運営している。関連会社37社と725億円の事業をしているが、すべて随意契約。これはURの全契約の5割になる。
蓮舫議員が言及したのは、この37社の間でぐるぐる回っている金のことだ。37社全部合わせると剰余金が407億円。うち30社にURから役員121人、職員196人が再就職している。国からの天下り10人、URを経由しての「渡り」が6人もいた。UR自体が理事13人中5人が天下りだ。
蓮舫議員が「どう見ても人間関係があって、契約関係があって、その中で回している疑いがある」と指摘しても、URは「当然だと思います」とカエルの面にナントカ。
番組では、横浜でURの関連会社を相手に裁判をしている男性の話を紹介した。訴えられているのは駐車場の管理をしている日本総合住生活(JS)で、URからは1台分月3100円でスペースを借りているのに、利用者からは1万8000円の駐車場管理費をとっている。男性は値下げを求めたのだが、JSは逆にURへの支払いを9400円に上げた。「儲け過ぎ」という批判を封じ込めるのが狙いのように見える。JSは全国の34万台分を独占して、経常利益103億円(09年)だという。
加藤浩次「どう見てもおかしい」
テリー伊藤「いらないんですよ。民間にお願いすればちゃんとやる。自分たちを守り過ぎ。中間マージンをとって100億円の利益でしょ。それを退職後に使おうという魂胆」
ワタミ会長渡邉美樹はさらに踏み込む。
「11兆円の借金しているのだから、チェックしていくと莫大な利益が出るはず。それが全部関連会社に振り分けられてしまって、表向き利益が出ないようにしている。ホントに賢いというか、ずるいというか、したたか。407億はムダですが、経営の視点からすると、関連会社の人件費から何から全部がムダでしょうね。407億なんて氷山の一角。」
テリーは「事業仕分けというのは間違い。独法をなくさないといけない。時代が変わってるんだから」とまだ全然手ぬるいとハッパを掛ける。
仕分け現場では、このほかにも宇宙航空研究開発機構(JAXA)や理化学研究所でも面白いやりとりがあった。きょう3日目は何が出るか。