沖縄県読谷村運動広場で25日開かれた米軍普天間基地への沖縄県内移設に反対する県民大会。仲井真知事のほか、県内41市町村長(代理2人)が出席し、あらためて『県内移設反対』が県民の総意であることを示した。
対等の交渉
番組もこの問題を取り上げたが、60年安保闘争世代の鳥越俊太郎(ジャーナリスト)から「この問題を考えるべきはオバマ大統領。(米軍の)抑止力なんてチャンチャラおかしい」という意見も出て、相変わらず喧々囂々の騒ぎだった。
口火を切った鳥越の意見はこうだ。
「鹿児島県徳之島も沖縄も普天間基地はいらないと言っている。日本中どこへ行っても米軍の基地はいらないというはずなんですよ。日本人は全部とはいわないまでも、米軍基地はいらないといっている。
そういう国民の声を背中に背負ってアメリカと対等の立場で交渉すべきだ。なんで日本の首相が頭を悩ませて、ああだこうだと考えねばいけないんですか。本当に考えるべきはオバマ大統領」
これに反論したのは元東京地検検事で弁護士の田中喜代重。
「ただね~、基地問題と安全保障とがごっちゃになっている。普天間問題はある意味、住民エゴの部分がある。では、日本の安全保障はどうするのと考えると、中国、北朝鮮などまわりに火ダネを抱えている」
これをきっかけに話はエスカレート。タレントの松尾貴史が「中国が何かしてきた時、(アメリカは)本気で日本のために何かやってくれるのか、疑問がある」と言うと、作家の吉永みち子が反応して、「抑止力がなくなっていいんですかと言われると、みんな引くんですよ。もともと抑止力があるのかないのか分からない。沖縄の基地は何のためにあるのか。尖閣諸島や竹島の問題でアメリカは何をしてくれるのか、誰も聞いていない」と根本問題を提起する。
しかし、スパモニに安保問題は荷が重すぎると思ったのか、テレビ朝日コメンテーターの三反園が「米軍の存在はやはり抑止力があることは事実と思う」と言ったうえで、一気に元の話題に引き戻した。
「なぜ内輪もめしているか、やはり鳩山さんがあまりに軽く県外、県外といい過ぎるから。5月までに決着など簡単にできる話ではないですよ」
おさまらないのは鳥越。最後に「いま沖縄のアメリカ海兵隊はどこに行っているか分かりますか。アフガニスタンですよ。『抑止力』はアメリカがアフガニスタンで戦争するために使われている。抑止力なんてチャンチャラおかしい」と再び批判。話がかみ合わないのは世代の違いか。
いずれにしろ、決着時期が延びたとしても、『ブレの鳩山』は今や当たり前。多少延びてもさほど気にすることはない。
それより、鳩山首相は沖縄県民の思いをくんで、これだけ約束した『県外移設』をもし果たせないと、恥を世界にさらすことになる。