「家庭の経済学」シリースで景気はどうなるかを取り上げた。解説するのはテレビ朝日経済部長の名村晃一講師。
ちょっと贅沢
名村は今の景気の現状について3つのキーワードを挙げた。①節約疲れvsしつこいデフレ、②新興国は天使?悪魔?、③ゆでガエルの法則だ。
ひと言でいうと、景気の現状は母親の腹に宿った胎児が「胎動している状態」だという。すかさず、やくみつるが、
「誰がタネを仕込んでいるというんですか?」。
誰が仕込んだか複数あってよく分からないが、番組が挙げたのは家電エコポイント制度。なんと1600億ポイント発行され、その98%は商品券に換えられたが、まだ使用していない商品券がそのうちの3分の2あり、今この埋蔵券掘り起こしが小売業界の最大のテーマという。
そこへ、節約疲れの反動か、ちょっと贅沢をというわけで値段の高い商品が売れている。百貨店では衣料品や食器、キッチン用品が好調とか。東京都内のマンション販売でも、昨年までの売れ筋は2000万円から3000万円のマンションだったが、今年2~3月は6000万円~7000万円台が売れており、即日完売もあるという。
ただ、デフレの動きもしつこく、最近では中古携帯電話や中古化粧品まで登場、買う人がいるらしい。それやこれやで、名村講師は「今後は、中間層がいなくなって消費の2極化が進み、力強さのない回復が続く」と見ている。やくは「『立ち上がろうかな日本』みたいな感じですね」と喝破した。
新興国バブル
一方、天使か悪魔か分からないのが次の新興国だという。ブラジル、ロシア、インド、中国のBRICsに、インドネシアとsが大文字になって南アフリカの2国が加わってBRIICS。これら新興国が鉄の原料である鉄鋼石の値段を90%アップすると宣言した。ほぼ2倍だ。先進国が原料を買うのも新興国、加工して輸出する先も新興国。その新興国の今のバブル状態が破裂すると日本経済はどんな影響を受けるか。なかなかぬるま湯から出られず、気付かないうちに死に至る『ゆでガエル』状態になりかねないという。