石原さとみの髪型・化粧で 「奈良の大仏」ぐっと身近に

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権力闘争や財政不足…

   当時の服装や町の様子など、時代考証がたいへんだっただろう。高松塚古墳の絵のような女性の服装が楽しい。光明皇后(浅野温子)や阿倍内親王(石原さとみ)の髪型や、顔に花をペイントした化粧もかわいい。時代劇というとほとんど江戸時代、たまに戦国時代、というのが普通。私のようにあんまり歴史を知らない者には、こういうふうに古代を再現してくれると歴史がぐっと身近になる。

   後編ではいよいよ大仏建立だ。唐で身につけた徹底した合理主義者である真備。疫病で民は疲弊、財政は困難を極めるなかで、非合理の極致ともいうべき大仏建立に国力を注ぎ込むようになっていく過程に、ドラマとしての説得力があるかどうか。

   民の困窮と財政不足のなかでの熾烈な権力闘争、という構図を見ているうちに、つい、いつの世もあんまり変わらないんだなあ、という思いがわく。人口は25倍にもなったのに。

カモノ・ハシ

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