<テレビウォッチ>「名張毒ぶどう酒事件」で、最高裁が再審判断差し戻しの決定をしたニュースは「得もり」コーナーで取り上げられ、休みの笠井信輔に代わって長谷川豊アナが担当。長谷川は、事件の発生から、40年以上に及ぶ裁判の経過、ポイントなどを説明したが、いつものように声が裏返ることも、「聞かないと損しますよ」的なおしつけがましさもなく、落ち着いていた。
高木「ビデオ録画が…」
途中、今回の最高裁判断について、「足利事件で菅谷さんが無罪になったことが社会的に注目を浴びた。科学的な捜査、診断がどれだけ丁寧になされたかも、裁判所が慎重に審理している印象を受けた」とする専門家の談話を挟んでレギュラー陣のコメントに移って行く。
小倉智昭から「当時の科学捜査というのは今と比べたらかなり遅れている」と水を向けられたデーブ・スペクターは「ないに近い」と受け、「迅速な裁判から縁遠い。物的証拠ないものをどうするか非常にジレンマ」と続けた。
高木美保への小倉の問いかけは「冤罪事件というのは自白の強要というのが出てくる」。これに対して高木は「これからビデオ録画が必要だと思う」と可視化の導入に触れた上で、「これだけ右往左往して展開して行くと、当時の自白が逆につじつまが合い過ぎているのが疑わしくなってきて、どこをどういうふうに理解していけばいいのか。最後は人間の物差しによって決められて行く状況になって、『疑わしきは罰せず』がクローズアップされるような気がする」と述べた。
小倉の振り方は、同時間帯の他局のニュースワイドのMCに比較して、安定感があるように思われた。