反省点がない
フジテレビ解説委員の箕輪幸人も小倉の「オウムと断定したことの是非をどう思いますか?」に次のように答えた。
「これだけ税金を使って長時間捜査したのだから、捜査結果をある程度説明する必要がある。しかし、断定する以上、証拠を集め起訴すべきだ。起訴できない以上、捜査の経過がいかに立派でも合格点はあげられない」
さらに箕輪は「警察としては犯人像が見えていたことを示したかったのだろう。教団の危険性について警鐘を鳴らす意味もあったのだろう。しかし、捜査の障害になったことが必ずあるし、反省すべき点だってあるはず。それが(概要書には)一切ない」と。
あれやこれや意見はあるが、警視庁が批判を覚悟で敢えてオウムの犯行を断定し、公表したのか本音のところは分からない。
まさか? とは思いつつ3月29日に放送されたNHKクローズアップ現代を思い出した。
『捜査迷走の15年・警察で何が』のタイトルの中身は、地下鉄サリン事件で人手を取られた刑事部に代わって、この種の事件に不慣れな公安部が担当した。案の定、聞き込み捜査が後手に回るなど初動捜査のミスが、あと後まで響いたというものだった。
今回の公表は、その釈明の意図も含まれていたのでは??
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト