<テレビウォッチ>すったもんだの郵政改革問題で、きのう(3月30日)の閣僚懇談会で珍しく鳩山首相が裁定し、亀井・原口案を了承した。どんな議論だったのかを、当の亀井静香・郵政改革相がスタジオで語った。
消費税は…
ゆうちょ銀行の限度額を2000万円に、かんぽ生命の保障額を2500万円に引き上げる案などに、閣内から「民業を圧迫する」「数字を聞いてない」などの異論があったのだが、結果は「首相一任」。鳩山首相は「即断即決した」といった。
みのもんたが「首相一任といってる」
亀井「すごいリーダーシップですよ。官房長官が、もうちょっと議論しましょう、といったら、ダメと」
みのが、「小泉改革に反対する。何がいけないんです?」
亀井「弱肉強食。地方はどうでもいい。東京だけ。これはダメ」
仙谷・国家戦略担当相が「民業圧迫だ」と反対した。「腕利きの弁護士で、元は左翼だったが右になって、小泉改革の時点で思考停止。民主党がその後変わったのに、仙谷さんだけがついてきていない」
菅・財務相から異論が。「うん、消費税のことでね。わたしもこれは税調にまかせるべきだと」「これは本来一本だったのを、小泉さんが分けちゃったから、内部の取引なのに消費税がかかるようになった。これはおかしい」
首相が「ダメだ。私が決める」
みの「税収は欲しいところでしょ。でも500億をなしにする?」
亀井「これは別のところで稼いで税金払えばいい」
で、首相は何を語ったか?
亀井「私が決めますと。平野さんがね、彼は調整能力ないっていうけど、ものすごくありますよ。わたしなんかしょっちゅうだまされてるんだが、その平野さんが、『もう少し議論を』といったら、『ダメだ。私が決める』といった」
みのが「民から官へ移行する本当の狙いはなんですか?」
亀井「もともと肥大した官ではだめ。民間の自主性、自発性がないとダメという考え。ただし、国家の役割というのは常にあるんです。放っておけば強者が弱者を食っていく。それを調整するのが国家の役割」
みのは、「限度額引き上げで。こっちの方がいいやと預金が動くかもしれない」
亀井「民間は限度がないんですよ。ゆうちょも青天井にしたら、これは影響があるが、こんど2000万円にして、施行の段階で預金の様子を見て、限度額を引き下げることだってある」「亀井はけっこう臆病なんでね」(笑い)
みのが「小沢さんの意見はどうなんです?」
亀井「議論したことはない。同じ考えだと思う」
みの「連立必要ないともいわれた」
亀井「ケンカして手を握って、ケンカして手を握って、2度目だもん」(笑い)
「いまは握ってる?」「握ってる」(笑い)
終わって、みの。「番組に入る前に、『何だこの新聞の論調は』と大分ご立腹だったんですよ」
まあ、愉快なおやじだが、これに振り回される閣僚たちが情けない。