期限巡りふらふら
「今月中じゃなければならないと法的に決まっているわけではない。今後、2か月という期限でそのような判断の中でまとめていきたい」
4日前まで「3月いっぱいをメドにしながら政府案をまとめているところです」と明言したばかり。再三にわたり、簡単に前言を翻す首相には今や言葉もない。
キャスターの小倉が呆れ顔で「法的なものじゃないと言いだしたね……」に、リポーターの長谷川豊が「法的なものでないことは皆分かっているのですがね……」。
重荷を背負って訪米した岡田外相が3月29日にワシントンに到着し、ゲーツ国防長官と会談した。岡田外相が5月末までに結着したいと伝えたところ、ゲーツ長官から、海兵隊が沖縄に駐留することの重要性を改めて指摘され、米国が沖縄県外への分散移設には否定的な立場であることを示唆されたという。
30日朝はクリントン国務長官との会談が予定されている。いったい岡田外相は何を提示しに訪米したのか。
「ある程度提案事項を」
小倉が「ある程度の提案事項を持ってなければおかしいですよね。プランは出来上がっていると見たらいいんですかね??」と、やはり疑問を。
これにニューズウィーク日本語版編集長の竹田圭吾が次のような答えを。
「いやー、できていないですよ。普天間の移設は、日米間の単なる合意でも覚え書きでもない。協定ですよ。それを覆すことは外交の常識では有り得ない。それをやろうとしているのに全く話がまとまっていない。だからこそ岡田さんは相当な危機感を持っている。首相官邸に求心力がなくなっていて、どこにどういうふうに持っていくか基準がないまま、バラバラに関係者が動いている。何を持ってこられても基準と根拠がどこにあるのか分からない。アメリカも質問すらできない状態になっている」
政治アナリストの伊藤惇夫が「鳩山政権は宇宙遊泳中」と揶揄したが、この体たらくが続けば、いずれ近いうちに消滅か……