<テレビウォッチ>イタリア・トリノの世界フィギュア選手権。日本時間3月26日未明に男子フリーの演技が行われ、バンクーバー五輪銅メダリストの高橋大輔(24)が日本人男子で初めて優勝した。
金銀メダリストは欠場
番組は、高橋のフリーの演技をノーカットで伝えたが、誰も為し得なかった『4回転フリップ』を成功させ、続くステップの華麗な演技も見事だった。
バンクーバー五輪金メダルのライサチェックと銀メダルのプルシェンコは今回欠場したが、高橋の総合点はライサチェックの五輪での総合点257.67を上回り257.70を獲得し、カリを返して感じだ。
スタジオでは小倉キャスターが、現地から生出演した高橋に「嬉しいでしょう」と。
しかし高橋からは「パーフェクトではなかった。(4回転フリップを)飛ぶ瞬間ちょっとつまずいて、その後しっくりいかなかった」と控えめな答えが。
「まだ向上できる」
小倉が不満そうに「いやに落ち着いているね。ほんとはもっと嬉しいんじゃないの」。
これにも高橋は「ウーン、やはりオリンピックで戦った選手が何人か出ていなかったので、緊張感があまりなかったし、プレッシャーもなかったので……」。
フジTVが競技を生中継している手前、なんとか乗せようと小倉が「得点だけ見るとオリンピックのライサチェックより高いのよ。もっと喜んでいいんじゃない」と水を向けても「そうなんですか……」とどこか上の空。
「スピードも足りなかったし、まだまだ向上できると思う」という高橋の心は、はやくも『次の五輪へ』に飛んでいるのかも……
文
モンブラン| 似顔絵 池田マコト