<テレビウォッチ> 「何なの、いったい?」「何だったんです?」とみのもんたがくり返した。同じニュースを何度も流すスタイルの「朝ズバッ」だが、このネタが出るたびに同じ言葉が出た。
鶴の一声
民主党執行部批判をとがめられて、解任されるはずだった生方幸夫副幹事長が、一転続投となった。「朝ズバッ」は「鶴の一声」だと伝えた。
きのう(3月23日)午後、小沢幹事長が幹事長室に生方議員を呼び、「もういちど副幹事長としてやってもらいたい」と伝え、生方議員も受けた。生方議員はその際、「わたしの方からも2、3お話ししたい」といったが、小沢幹事長は「時間がない。仲良くやってくれ」と席を立ったという。
小沢幹事長は夕方の会見で、続投の理由を「参院選を控え、党の団結と協力が必要なときだ」とだけ。首相からの指示は否定した。が、最初に動いたのはどうやら鳩山首相だったらしい。ようやく全体状況が見えてきたのか。
それにしても拙劣だった。新聞のインタビューを受けた生方議員の発言に、小沢幹事長の責任を追及するような部分があったというので、高嶋筆頭副幹事長が18日、「辞表を出せ」と迫り、断った生方議員を解任することになった。
「二重のドジ」
生方議員は翌19日、「朝ズバッ」にナマ出演して、事情を詳細に話した。北川正恭が「ここに出てくるだけで、執行部の失敗」といったように、生方議員の主張は正論だったから、解任を決めた民主党執行部への風当たりは一気に強まった。小沢幹事長のイメージもダウン、世論調査でも批判が高まっていた。
この問題で小沢幹事長自身が動いたのではないらしいが、幹事長の意を忖度していろいろやってきた側近が、ボロを出してしまったというわけだ。発端となった高嶋筆頭副幹事長は「雨降って地固まる」といったが、生方議員は「雨が降ったらグジャグジャになる」とにべもない。
片山善博が、「政府側からみると、党はドジを踏んだ。しかし、これは二重のドジだ」
杉尾秀哉は「ダメ較べだね」
これによって、執行部が大きく変わるということもなさそうだが、いまや小沢幹事長がいつ幹事長職を辞任するかという話にもなっている。「もう時期を失した」という声もある。いちばんがっかりしてるのは、民主党に投票した有権者だろう。