ミュージシャンの泉谷しげるは2010年3月20日から21日未明にかけて吹き荒れた強風で、30年前の「モンゴル」ロケを思い出している。
テレビのスペシャルドラマ「チンギスハーン」で中国ロケに参加した時に、ちょうど黄砂が吹く時期で、街全体が真っ黄色だった。砂の正体はゴビ砂漠の砂。粒子が細かく、パウダーに近いと言っていいくらいで、どんなに閉め切っても無駄だった。テーブルに砂がたまるし、そのうち体全体が粉まみれに。服の布地にも入り込み、カラダが重くなっていった。持ってたカメラも動かなくなり、腕時計も止まってしまった。しかし何よりも恐怖だったのは、人々がイラついて、あちこちで喧嘩が起きたことだ。
迎賓館に泊めてもらい、撮影から戻るとすぐ服を着たまま湯舟に浸かった。濡れた服を干すところがない高級な部屋だったので、仕方なくシャンデリアに吊り、「迎賓館ダイナシだったぁ!」と3月21日のブログで振り返っている。<テレビウォッチ>