信じるのはミシュランか自分の舌か
お薦めは「ミシュラン超有名店元女将がザンゲ告白」(文春)。ミシュラン二つ星に輝いた超有名和食店「K(誌面では実名)」は、コースのみで2万1000円からの金持ちグルメ御用達の店だ。トリュフやフォアグラ、キャビアといった高級洋食材をふんだんに使う独創的な料理は、評論家も絶賛しているそうだ。
昨2009年10月まで女将を務めていた夫人が現在離婚調停中で、何もかも話す決心をしたようだが、その内情たるや驚くべきものだ。
「海王」という焼酎が「魔王」に似ているというので詰め替えてしまう。白トリュフは1キログラム百万円以上するから中国産1キログラム1万円程度のものを使って、トリュフオイルでニオイを出す。
丹波産のマツタケと木箱に入れて客に見せるものはほとんどが中国産で、香りを足すためにマツタケエッセンスを使っているのだ。「水にエッセンスと酒、さらに味の素を溶かしたものを霧吹きに移し、吹きかけるのです」(従業員)。
ちなみにわが家は、極安の中国産マツタケに永谷園の「松茸の味お吸いもの」をふりかけてマツタケご飯を作るが、これがなかなか美味いのだ。今度は味の素を入れてみるか。
つい最近も、ミシュラン三つ星の店から食中毒が出たと報じられた。ミシュランだけではないが、こうした客を騙してむやみに高いカネを取る店を推薦した責任は、どうとってくれるのか。店からカネを返してもらうことはできないのかね。
いい加減な調査を基に星を配りまくる日本版ミシュランなんぞに頼らず、自分のサイフにあった店を、自分の舌を信じて見つけることこそ、美食道の神髄だと、この記事を読んで改めて思う。
他のお薦め記事は、「メディアに『スペイン語挑戦状』を叩きつけた『沢尻エリカ』の鼻っ柱」(新潮)「住民33%が中国人になった埼玉『チャイナ団地』現地報告」(新潮)「『トヨタを売った男』元顧問弁護士の告白」(現代)。