<テレビウォッチ> 日本のイルカ漁を批判的に取り上げた映画「ザ・コーヴ」(5月ごろ日本公開)が、アカデミー長編ドキュメンタリー賞を受賞。式から一夜明けると、この映画が批判の槍玉にあがった。
「悪意ある作品」
「監督の主張はあるんでしょうが、まあ撮り方ですよね、手法とか(が問題だ)」と司会の加藤浩次。隠し撮りや、立ち入り禁止区域での撮影、取材対象に真の取材目的を告げない、などの問題行為があったんだそうである。
天才テレビ演出家のテリー伊藤は、口から飛沫をあげる勢いでまくした。「これはホント、悪意のある作品」。日本の漁師をジャパニーズ・マフィア扱いしてる、とんでもないということだ。「農水省は遺憾とか言ってるんじゃなくて、訴えるべきなんですよ。ホント怒ったほうがいいですよ」
テリーをはじめこの一件では雄弁に批判を展開したスッキリ!!のコメンテイター陣だが、誰もまだこの映画を見てないようだった。ただ、「正確で公正な」日本メディアの情報に基づく批判なのだから、まず問題はないだろう。
文
ボンド柳生| 似顔絵 池田マコト