「技術」だけでない変化
また、彼らの演奏にも大きな変化が見受けられる。もちろん5年も(結成自体は10年近くになるが)演奏していれば、演奏技術が向上するのは当たり前といえばそうである。筆者がここで言う「演奏」とはライブとしての演奏力だ。
04年の彼らは自分たちのなかで音楽を広げていて、なかなか観客にそれを放出することに目が向いていない。観客を盛り上げることもしない、淡々と演奏する。09年はどうだろうか。観客へ音楽を放出し、盛り上げ、彼ら自身も楽しそうにやっている。どちらが正解ということは言えないのだが、こういう演奏が観客のボルテージを上げているひとつの要素だろう。
ライブは『ライブ』であり、テレビで一部を切り取って放送するものではない、が筆者の持論だ。しかし、テレビを見て、変化に大きく驚くことも多い。だからこそ、彼の、彼らのこれからが非常に楽しみであったのだが。<テレビウォッチ>
YUKK