<テレビウォッチ> 米下院公聴会での証言を終えたトヨタの豊田章男社長は、ワシントンで米国トヨタの工場、ディーラー関係者の会合に出席した。
「あなたを支持」
約120人を前にスピーチをしたが、「公聴会では孤独ではなかった。アメリカ、世界中に仲間がいるからだ……」と話したところで、声をつまらせ涙ぐんだ。すかさず起こる拍手。たしかにアメリカだった。
ディーラー代表が、「われわれは100%あなたを支持します。議員の屈辱的な態度をお詫びします」と述べたが、社長はここでも涙ぐんだ。
公聴会の内容そのものは、あまり実がなかった。「トヨタにとって恥ずべき日だ」などと言葉はきついものがあったが、日本の国会の証人喚問と大差ない。選挙を控えた議員はどこも同じようなものらしい。
これに較べると、商売人の結束は硬い。豊田社長も、あらためてアメリカでのトヨタの実像を実感したのではないか。
きょう(2月26日)のスタジオでは、みのもんたが、「社長の涙は、アメリカ人の心情にも響くでしょうね」
吉川美代子も、「アメリカ人から暖かくしてもらって、嬉しかったと思います」
みのは「創業者の孫だし、これを乗り切れば中興の祖になるかもしれない」と、きのうからそればかりだ。
「慎重な歌舞伎役者」
公聴会がアメリカ人にどう受け止められたか。メディアの反応は肯定と否定で半々らしい。今公聴会では、急加速の問題では平行線だったが、3月2日の上院公聴会に豊田社長は呼ばれなかった。しかしことが沈静化するかどうかはまだわからない。
ウォールストリート・ジャーナルは、「慎重な歌舞伎役者」と報じ、CBSは、「豊田」がなぜ「トヨタ」になったかで、「画数が8で縁起がいい」などと伝えた(みの爆笑)。
吉川が、「CNNのラリー・キング・ライブにも出た。この番組は超高視聴率で、みのさんが直接インタビューするような……」と持ち上げたもんだから、さすがのみのも「吉川さん……」と頭を下げた。
吉川は「そこでの中継に出て、ちゃんと受け答えしていた。これはアメリカ人にはアピールしたと思う」
与良正男は、「若い、世襲のプレッシャーのなかで、社内の求心力にも試金石になる。それを背負った上での涙だったかもしれない」