<テレビウォッチ>フジテレビの「志村けんのだいじょうぶだぁスペシャル」。コント大会といった風情の内容だ。今ではたまにSPとして放送されるだけだが、かつてはレギュラー番組だった。始まったのは20年以上も前だ。
だいじょうぶだぁ
昭和から平成への移り目のころ、とにかく不謹慎な番組は休もうというのでフジ局内で会議を開いたことがある。このとき、「だいじょうぶだぁ」は、なかなか休むべき番組として名前が挙がってこず、「大丈夫だ」と見なされていた、という記憶がある。平成ももう22年。まだ番組が続いているのは、すごいとあらためて思った。フジでは、バカ殿様ものとこの番組とで、時代劇と現代劇を使い分けメリハリをつけている。
志村けんは相変わらず元気がいい。昔ながらのコントであって、特に目新しいわけではない。しかし、面白い。しっかりつくっているし、演じる方もちゃんとやっている。お馴染みの研ナオコや柄本明、ダチョウ倶楽部などと気の合うところをみせていた。パイ投げもしっかりやるし、「爆発して顔が真っ黒」というもの手を抜かずに演じる。手抜きをしていないところが素晴らしい。
強いて気になったところを挙げれば、笑い声を足しすぎている気がした。少し抑え気味にした方が良かったと思う。
五輪で手に汗をにぎりながらテレビを見ることが多いこの時期、こういうのんびりした、しっかりと作り込んだ番組を見るのは心癒されるものだ。全般的に面白かった。まだまだ数字も取れるようだが、欲張って回数を妙に増やしたりせず、大事に続けていってほしい。とっても良い「変なおじさん」だ。
けんちゃんの コントは続く だいじょうぶだぁ