<テレビウォッチ>浅田真央とキム・ヨナ一色になると思われた番組だが、安藤美姫の「復活劇」にも意外に時間を割いていた。聞けば、たしかに番組好みなドラマではある。
コーチの支え
安藤、18歳で臨んだトリノ五輪。4回転ジャンプを期待され、大きなプレッシャーを感じながらも、果敢に挑戦。しかし、結果は失敗で15位に。その後、傷心に追い打ちをかけたのが心ないインターネットだった。「インターネットとかいろいろ見て、『やめろ』とか書いてあったりとか」(安藤)したり、「太ってるという中傷」(番組キャプションより)も受けた。
そんなことから、自分は太ってるんじゃないかと悩み、必要以上に体型を気にし、08年の世界選手権のころには「食べては吐く」を繰り返して、体重は43kgまで落ちてしまった。
そんな彼女を支え、助けたのがニコライ・モロゾフコーチだった。「(足が太いと気にするが)君の足に問題はない」「フィギュアはジャンプだけじゃない」などと言い聞かせ、自信を取り戻させ、体型の悩みや4回転の呪縛を解き放った。そして彼女のいまがある――といった二人三脚物語であった。
文
ボンド柳生