<テレビウォッチ>きのう(2月24日)行われた女子フィギュアのショートプログラム(SP)は、オリンピック後半最大の山場だ。浅田真央とキム・ヨナ。同い年19歳の宿命のライバルがともに完璧を競った。結果はキム1位、浅田2位。
本人も「すごい」
浅田が、得点を見て驚いた。「アッ」といったあと、「すごい」と口走った。73.78は今期自己ベストだが、ここまでの点が出るとは思っていなかったらしい。
この時点では暫定1位だったが、次のキムがさらに高得点を出して、その差は4.72。78.50は史上最高点だという。浅田の滑りを見たあとだから、これもすごいもの。
浅田はキムと並んでの会見で、「いつも(SPでは)10点くらい差をつけられるので、嬉しい」といっていた。ホント素直でいい子だ。いつもは、後半のフリーで巻き返して、勝ったり負けたりが続いている。
「朝ズバッ」はわざわざ2人の滑りを「ノーカットで」見せた。そのうえで、2人の滑りと得点がどうなっているのかを、スタジオで村主章枝が解説した。そのジャンプで何点、ステップで何点というやつ。得点では、最初のジャンプで2点近い差がついたほかは、非常に細かい。これがわかる人は少ないだろう。
いえるのは、ほとんど全ての得点で、キムが浅田を上回っていること。これについて村主は、「スケートの基礎の部分、いかにスムーズに滑ったか」だといった。
SP1位の「金」なし
いわれてみると、なんとなくわかる。キムの滑りはたしかに滑らかだった。村主は「だから、最初のジャンプにも、ほとんどのジャッジが2点加えている」と。なるほど。
他の日本選手は、安藤美姫(22)64.76で4位、鈴木明子(24)61.02で11位だった。さてここで、逆転ははたして可能か、となるわけだが、面白いデータがある。
過去4回のオリンピックで、SP1位は金メダルを獲っていないのだ。トリノで金の荒川静香は、SPは3位だった。
これにみのがしきりに感心して、「見ていたおばさんがいってた。(キム・ヨナは)色っぽいわね、って。ボンドガールを表現してました」
フリーの演技は日本時間で明日の午前。滑走順は、20番から順に安藤、キム、浅田、ロシェット(カナダ、SP3位)と続く。しかし、「朝ズバッ」には間に合わない。そこで何を仕掛けるかが見物だ。