<テレビウォッチ>この日の太田総理は小さな国会などの通常フォーマットを取っ払い、「特別版」と称して「今の日本をダメにした10人」を発表した。これは「国民アンケート」結果に基づくもの。そう字幕ででっかく銘打ってあったが、その下には、番組スタッフが東京都内各地でアンケートを実施したとある。
「日本ダメにした1位」は小沢一郎
総計で1000票超だそうだ。うっかりすると、1000人超の大規模なアンケートなのかと勝手に思いこんでしまいそうだが、それなら単に「1000人」と書くほうが妥当だろう。わざわざ「票」としてるからには、1人複数票(10票?)で実人数はもっと少ない可能性がある。危うく引っかかるところだった。
さて、気になる結果は、ベスト(ワースト)スリーが3位酒井法子、2位朝青龍、1位が小沢一郎。単に最近ダメだった人が上位にランクインしたようである。
以下は、「悪名」をはせた政治家がズラリと並んだ。石原慎太郎(9位)、森喜朗(8位)、安倍晋三(7位)、鳩山由紀夫(6位)、麻生太郎(5位)、小泉純一郎(4位)。実業界からはただ1人、ホリエモンこと堀江貴文が10位に入った。
さて肝心の太田光総理(爆笑問題)が「こんな人は許せないって、1番思った人」は、小泉元首相だそうである。「たしかにいままでのつまらない感じの政治家とは違う。カッコ良くもある」としながら、「それだけにオレは嫌い」。人気モノだった小泉は権力を持ちすぎ、強権的に過ぎたとソーリは考えているようだ。
一方、「良くした」1位は…
頭中に悪意をみなぎらせる毒舌タレントであるかたわら、素朴で伝統的な平和主義者でもあるソーリは、イラク戦争時の政策が「1番許せない」と怒りをぶちまける。米国のブッシュ大統領にいち早く賛同、自衛隊を派遣し、頑として撤退しようとしなかったこと。あるいは日本人拘束事件への対応――。
「日本人がイラクで人質になった。そこで『自己責任』と言い出したのは、この人たち。自己責任であそこに行った人たちは犠牲になれって意味だとオレは受け取ったし、日本という国はこの人のルールに則らない人たちは守ってくれないんだな、と」
ちなみに、番組は「日本を良くした10人」も同時に調査しており、ダメな人が表彰される合間に、つま程度に紹介されたのだが、そこでは小泉が堂々1位に輝いた。エー!?と、意外そうな顔のソーリ。平和についてのソーリの問題意識は、「国民」とどのくらい共有されているのか。それは少々心配だ。
ボンド柳生
*太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中(日本テレビ系)