これから6週にわたって、映画ファンなら、これ見なきゃ話にならないよ! という映画を、ジャンル別に12本挙げます。なかには、いまさら言われなくったって、もう見てるよ、というのもあるかもしれませんが、だとすれば、あなたはもう立派な映画ファン!
画面にみなぎる緊張感
という次第で、まずはアクション映画。アクション映画というと、銃弾が飛び交い、車がぶっとび、ビルが爆発するような映画を思い浮かべるかもしれないが、それはVFX満載の映画に毒された見方といえよう。
アクション本来の意味からすれば、キモは、動くことにある。どんな小さな動きでも、画面に緊張感がみなぎる、というのがアクション映画の醍醐味なのだ。その点、安易にCGに頼る最近の映画は、なんでもできちゃうから、逆にスリルを感じなくなるという欠点がある。
そこで、アクション映画の古典を2本挙げよう。今回の1本目は、『戦艦ポチョムキン』(セルゲイ・エイゼンシュタイン監督・1925年)。