官僚大喜びの「公務員改革」 こりゃ天下りより楽だ!

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<テレビウォッチ>民主党政権がどうにも落ち着かない。普天間基地問題では相変わらず与党内不一致をさらけ出しているし、官房長官は一時、所在不明になるし、「個所付け」ではミソをつけ、野党の追及を受けている。そこへもってきて、今度は「霞が関改革」でのドタバタだ。

「国民をバカにしているのか」

   以下、番組の説明では――2月12日に閣議決定の予定だった「公務員制度改革法案」は、事務次官と局長級の人事異動を通常の人事異動とし、そのクラスから部長級への異動を「降格」と位置付けていた。

   ところが、この「降格」には、(1)他の職員より勤務実績が劣る場合(2)他の職員がすぐれた業績をあげることが十分見込まれる場合(3)適当な空きポストがない場合、という厳しい条件が付けられた。しかも、ほぼ同じ条文が麻生政権時代の法案に盛り込まれ、民主党は強く批判、廃案になった経緯があったという。何をやっているんだか、よくわからない。

   で、修正を施して19日に閣議決定しようとする改正案はというと――部長級を、事務次官と局長級の線に格上げして、3者の人事異動を「転任」として処理する。「降格」はなくなった。

   岸博幸(慶應大学教授、元官僚)が問題点を指摘する。「出来の悪い部長を降格できない。使えない人にもムダ金を税金で払い続けることになる。国民をバカにしているのか、といわれてもしかたない」。渡辺喜美みんなの党代表も「転任の場合、給料はそのままで減らない」と言っているそうだ。

「人件費がどんどん増える」

   ちなみに番組によると、次官クラスの給与は2300万円、局長は1800万円、部長は1500万円とか。

   森永卓郎は「次官、局長クラスの特別職は、定期昇給が10万円近くある。定年が65才になれば人件費がどんどん増えて行く。課長以下に落とさないとダメ」と語る。

   鳥越俊太郎が「給与体系を抜本的に見直す必要がある」と言うと、三反園訓も「こんなもの改革じゃない。天下りをなくしても人件費が莫大になる。公務員は逆に喜ぶだろう。仕事が楽になってお金が変わらないのだから」と話す。

   コメント陣は「降格条件」に官僚の介入をにおわせる。そこを打破できないようでは「政治主導」のお題目が泣こう。

文   アレマ| 似顔絵 池田マコト
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