<テレビウォッチ>中国人富裕層が日本に来てブランド品や電化製品などを大量購入するVTRをマクラに、日本経済の現状を、テレ朝の名村晃一経済部長が説明してみせた。
消費に回らない可能性
まず、2009年のGDP成長率が実質で-5.0%と出たことについて、オイルショック時の1974年が-1.2%、山一證券、拓銀破たん後の98年でも-2.0%だったのと比較して、「深刻な経済状況」(名村)と言う。
一方では、4半期で見ると3期連続プラスになっている。これは「エコポイント、エコカー減税がじわりと効いた」結果だと、経済部長。ただ、政策だのみで長くは続かず、すでに鈍くなったともいう。各シンクタンクが予想する2010年1-3月の成長率も1%前後だそうだ。
そして名村は、これからも成長がつづくかどうかのポイントは「子ども手当だ」とした。が、コメント陣の見方はシビア。
若一光司が「エコポイントは対象商品が限定されているからそれを買うしかないが、現金支給の子ども手当は消費に回らない可能性もある」と述べると、大澤孝征も「子どもの学費とかを考えると、とっておきたい気持ちの人がいても不思議でない」と言った。
「3Dみたいに…」
鳥越俊太郎は「日本は大量消費時代を経て家の中に電化製品が揃っている。買うとすれば地デジくらい。内需の見通しがない。政策を打たないと内需拡大につながらない」と語った。
以上を聞いていた経済部長は打開策として、「外国から人に来ていただいて買い物をしていただくこと。自力で儲けるように、3Dみたいに人々が欲しがる新しいものを企業がつくり出す環境をつくること」を提案した。
政治は三反園訓、経済なら名村晃一というのが、テレ朝ニュースワイドの自社解説陣となるのだろうが、前者はしゃべり過ぎて意味不明になることがあり、後者はやや力み過ぎの傾向がある。